建築基準適合判定資格者検定合格への勉強法

建築基準適合判定資格者の試験を2度落ちて、今回3度目。3度目の正直となるように、勉強のモチベーション確保と頭の整理も兼ねてブログ内で整理します。主にややこしい問題や間違えやすい問題を重点的にまとめています。建築基準適合判定士だけでなく1級建築士の法規の試験にも役立つかも。このブログで書いてある事は、あくまでも建築基準適合判定士試験に向けての内容であり、実務での取扱い等は管轄の特定行政庁や指定検査機関に問合せてください。また、記事内容は最新の情報ではありません。

建築基準適合判定資格者検定の傾向。考査(A)について。

本日はそもそも建築基準適合判定資格者試験ってどんな問題が出てくるのかを説明して行きたいと思います。

 

建築基準適合判定資格者検定の内容

まずは、大まかに分けると考査(A)と考査(B)に分かれます。どちらも建築基準法第6条第1項に定める建築基準関係規定に関する知識について問われます。
 考査(A)はの出され方は建築士試験の法規とほぼ同じです。五肢択一で問題数は17問。1問2点で合計34点です。
 考査(B)は記述式による意匠審査2問、構造審査1問で、配点は66点です。合計100点で合格ラインは令和元年は66点でした。毎年66点前後になります。

 

建築基準適合判定資格者検定の実施時間

基本的に8月下旬に行われ、合格者の発表は12月後半になる。試験時間が長く考査(A)は10:00〜11:25分、考査(B)は12:35〜16:00となっています。試験時間は長いですが、一級建築士と同様で時間が足りません。早さの勝負となります。

考査(A)の概要とアドバイスについて

考査(A)は五肢択一で問題数は17問。時間は85分ですので1問につき5分程のペースで解く必要があります。最初に重要な事を言ってきます。この考査(A)をしっかり勉強しましょう。なんだそんな事?と思われるかもしれませんが重要な事です。なぜかと言うと、考査(B)が難しいからです。???ですよね。考査(B)が難しいから考査(A)をしっかり勉強する??意味がわかりませんよね。でもちゃんと理由があります。考査(B)は難しく時間もかかります。考査(B)の詳細については後で説明しますが、考査(B)では最初から捨てる問題等があります。捨てる問題や時間が足りなくて解けない問題を捨てる代わりに考査(A)を満点とる必要があるのです。私もずっと考査(B)を重点的に勉強していて、いつも合格ラインに一歩届かないランクBでした。(ランクAが合格でランクBは合格ラインに少し届かなかったランク。1点〜15点ぐらいの範囲で届かなかったランク)考査(B)の点数はわかりませんが、少し前に去年の検定の考査(A)の答え合わせをしてビックリしました。1年目試験落ちた時に答え合わせしとけば2年目は受かってたかもしれませんが、2年目しかも3年目の勉強を始める時に初めて検定の答え合わせをしました。衝撃的な結果でした。17問中6問程間違ってたのです。わかります?この考査(A)をもっと取っていれば合格してた可能性が高いのです。これに気づいて今年は考査(A)をしっかり理解しようと思ってこのブログで整理してます。

考査(A)の傾向について

毎年同じような傾向があり、問題番号によって聞かれる内容も大体同じです。その傾向について見て行きましょう。

No.1の傾向

No.1の問題では建築基準法の適用などの総則規定からの出題となります。

このブログの中で言えば下記の記事等になります。

 

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No.2の傾向

No.2の問題は建築基準法の手続きの要否などです。下記の記事以外に軽微な変更や工事用仮設建築物等の問題が出されます。

 

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No.3の傾向

No.3は建築主事や特定行政庁についてです。違反建築物関連は頻出しています。

 

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No.4の傾向

No.4は単体規定の一般構造についてです。採光や換気等についてです。過去の記事で言うと下記の記事です。

 

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No.5及びNo.6の傾向

No.5及びNo.6は建築物の構造計算や構造方法が1問ずつです。屋根の積雪荷重の低減、保有水平耐力計算等です。

 

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No.7の傾向

No.7の問題は防火・耐火等の問題です。平成30年の法改正で新たな基準等が出来ましたので要チェックです。また、防火区画についての問題も頻出しています。

No.8の傾向

No.8については避難施設等についてです。直通階段や避難階段関係は頻出です。平成29年には階避難安全検証法が出題されました。

 

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No.9の傾向

No.9については建築設備等についてです。施行令第5章の4からの出題になるようです。給水、排水その他の配管設備や換気設備、昇降機について頻出です。

 

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No.10の傾向

No.10からNo.14までは集団規定で建築基準法第3章から出題される問題が続きます。No.10は都市計画区域内の道路等についてです。法第42条や43条、例題144条の4の規定をチェックしておきましょう。法43条は法改正があったばかりなので注意が必要です。

No.11の傾向

No.11については用途地域等の問題は多いです。用途制限については考査(B)で記述で回答しなければならないのでしっかり頭で整理できるようにしておきましょう。

 

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No.12の傾向

No.12は日影規制や建築物の各部分の高さです。隣地や前面道路との関係や高さの不算入などを勉強しましょう。考査(B)でも出てきます。

 

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No.13の傾向

No.13については容積率等です。これは1級建築士でも必ず出ていたのではないでしょうか。実際計算しなければならない問題が頻出です。たまーに条文の正誤を問う形式の時もあります。

No.14の傾向

No.14については防火地域等についてです。法改正があったばかりなので要注意です。

 

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No.15の傾向

No.15については建築基準法におけるその他の規制です。仮設許可や用途変更の際の確認申請の要否など。割と浅く広い範囲での問題になると思います。

No.16の傾向

No.16は消防法についてです。これも一級建築士では必ず出題されていますよね。消防法の別表を見ながら消防用設備について解いていく問題が多いです。

 

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No.17の傾向

No.17は省エネ法やバリアフリー法です。出題範囲的には限られてきますが、建築基準法より馴染みが薄いので言葉の違いなどに気をつけましょう。

 

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考査(A)についてのまとめ

 ざっと問題別に傾向を説明してみました。それぞれ詳細な内容の記事が出来次第追加して行きたいと思います。正直1級建築士の法規と同じです。でる範囲も限られています。ですが最初に説明した通り、満点とるとぐっと合格に近づきます。絶対考査(B)の勉強に時間を取られがちになってしまいますが、考査(A)を疎かにしないようにしてください。逆を言えば考査(A)を頑張れば、少し考査(B)は捨てる問題を増やす事が出来ます。それでは試験勉強頑張ってください。