建築基準適合判定資格者検定合格への勉強法

建築基準適合判定資格者の試験を2度落ちて、今回3度目。3度目の正直となるように、勉強のモチベーション確保と頭の整理も兼ねてブログ内で整理します。主にややこしい問題や間違えやすい問題を重点的にまとめています。建築基準適合判定士だけでなく1級建築士の法規の試験にも役立つかも。このブログで書いてある事は、あくまでも建築基準適合判定士試験に向けての内容であり、実務での取扱い等は管轄の特定行政庁や指定検査機関に問合せてください。また、記事内容は最新の情報ではありません。

令和2年建築基準適合判定資格者検定考査(B)計画3解説前半

試験お疲れ様です。この記事では令和2年建築基準適合判定資格者検定考査(B)計画3の解説について書いています。考査(A)については下記の記事をご覧ください。

 

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設計用一次固有周期Tの数値について

まず1問目はお決まりのTの数値についてです。解答例として

昭55建告1793号第2よりT=h(0.02+0.01α)
計画の概要より、h=21.7m RC造のため α=0
よってT=21.7×0.02=0.434(秒)
表Aと比較すると適切である。よって適合。

これはもう定番ですよね。概要で高さが変わってくるので、hの数値を入れ変えて計算するだけです。

 

Rtの数値について

これも定番です。ただし予想外の事が起きてしまい、何度も計算間違いしてないか確認したために時間が足りなくなってしまいました。予想外の事とはこのRtの数値が表Aと違ったのです。この問題が違えば次の問題に影響してきます。Rtが違えば次のQiが全部違う数値になってくる可能性が大だからです。そんな時もあるんですね。さて解答例を見ていきましょう。

昭55建告1793号第2より、RtはTとTcによって算出される。
計画の概要より、第一種地盤のためTc=0.4
Tc(0.4)≦T(0.434)<2Tc(0.8)より

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Rt=0.9985...≒0.999
表Aと比較すると不適。よって不適合。

地震力Qiの数値について

令88条第1項より地震力Qi=Σwi×Ci   Ci=Z×Rt×Ai×Co
よってQi=Σwi×Z×Rt×Ai×Co
各階のΣwiは以下のとおり

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計画の概要よりZ=1.0  Co=0.2  地下部分の水平震度k=0.1 Aiは正しいとして付与されている。Rtは前述よりRt=0.999よってQiは以下のとおり
よって地震力Qiは

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 表Bと比較すると全階で不適切である。よって不適合。と思っていたら、読者の方からご指摘いただきました。ご指摘ありがとうございます。地下階について

水平震度により計算した地震力地上部分から伝わる地震層せん断力とを加えて求めるようです。

つまりQi=10570×0.1+8665=9722になるようです。地震力と地震層せん断力を勘違いしていました。

令和2年建築基準適合判定資格者検定考査(B)計画3解説前半まとめ

今回の計画3も例年と同じ問題の構成となりました。Rtが違った点では少し戸惑ったのと、QiのB1(地階)が出てくるとは思っても見なかったです。令第88条第4項の規定を読んで解き方が分かりましたが焦りました。計画の概要に水平震度kが記載されてる時点でなんでだろうと思いました。このように見慣れない文言には要注意ですね。出題者が問題作る上でヒントになったり、ひっかけさせようとしているオーラーを感じますよね。