建築基準適合判定資格者検定合格への勉強法

建築基準適合判定資格者の試験を2度落ちて、今回3度目。3度目の正直となるように、勉強のモチベーション確保と頭の整理も兼ねてブログ内で整理します。主にややこしい問題や間違えやすい問題を重点的にまとめています。建築基準適合判定士だけでなく1級建築士の法規の試験にも役立つかも。このブログで書いてある事は、あくまでも建築基準適合判定士試験に向けての内容であり、実務での取扱い等は管轄の特定行政庁や指定検査機関に問合せてください。また、記事内容は最新の情報ではありません。

令和2年建築基準適合判定資格者検定考査(A)解説前半

どうも。お疲れ様でした。令和2年建築基準適合判定資格者検定どうでした?出来ました?意外に難しかったように思いました。考査(A)の解答の速報は

BONT (特定非営利法人 建築基準法の適用に関する建築主事ネットワーク)-トップページ

で掲載されていますので、そちらを参考にしてください。それでは解答枝だけですが、みていきましょう。

 

No.1は5の建築基準関係規定について

さっそく一番目の問題から悩んで間違えました。普段実務でも、風致は建築基準関係規定ではないと聞いているのに、関係規定と勘違いしてしまいました。何故かと言うと、地区計画と勘違いしていました。地区計画で条例化されたのは確認審査の対象であると認識してたのが、何を思ったのか試験当時は風致と勘違いしてしまいました。

No.2は3の確認申請の適用除外について

これは簡単ですよね。防火準防火地域以外の10㎡以内の増築は確認申請の手続き不要です。

2 前項の規定は、防火地域及び準防火地域外において建築物を増築し、改築し、又は移転しようとする場合で、その増築、改築又は移転に係る部分の床面積の合計が10㎡以内であるときについては、適用しない。

法第6条第2項の規定です。第1項が確認申請の規定ですよね。

 

No.3は2の完了検査時の建築物に立ち入る場合の承諾について

7 建築主事又は特定行政庁の命令若しくは建築主事の委任を受けた当該市町村若しくは都道府県の職員にあつては第六条第四項、第六条の二第六項、第七条第四項、第七条の三第四項、第九条第一項、第十項若しくは第十三項、第十条第一項から第三項まで、前条第一項又は第九十条の二第一項の規定の施行に必要な限度において、建築監視員にあつては第九条第十項の規定の施行に必要な限度において、当該建築物、建築物の敷地、建築材料等を製造した者の工場、営業所、事務所、倉庫その他の事業場、建築工事場又は建築物に関する調査をした者の営業所、事務所その他の事業場に立ち入り、建築物、建築物の敷地、建築設備、建築材料、建築材料等の製造に関係がある物件、設計図書その他建築物に関する工事に関係がある物件若しくは建築物に関する調査に関係がある物件を検査し、若しくは試験し、又は建築物若しくは建築物の敷地の所有者、管理者若しくは占有者、建築主、設計者、建築材料等を製造した者、工事監理者、工事施工者若しくは建築物に関する調査をした者に対し必要な事項について質問することができる。ただし、住居に立ち入る場合においては、あらかじめ、その居住者の承諾を得なければならない

上記は法第12条第7項です。建築物に立ち入り検査等出来ますよ。でも住居に入る場合はちゃんと承諾取りなさいよって言う規定です。問題の選択肢は事務所なので、住居とは違います。

No.4は2のホルムアルデヒドに関する換気につい

二 居室の内装の仕上げに、夏季においてその表面積一平方メートルにつき毎時〇・〇二ミリグラムを超え〇・一二ミリグラム以下の量のホルムアルデヒドを発散させるものとして国土交通大臣が定める建築材料(以下この条において「第二種ホルムアルデヒド発散建築材料」という。)又は夏季においてその表面積一平方メートルにつき毎時〇・〇〇五ミリグラムを超え〇・〇二ミリグラム以下の量のホルムアルデヒドを発散させるものとして国土交通大臣が定める建築材料(以下この条において「第三種ホルムアルデヒド発散建築材料」という。)を使用するときは、それぞれ、第二種ホルムアルデヒド発散建築材料を使用する内装の仕上げの部分の面積に次の表(一)の項に定める数値を乗じて得た面積又は第三種ホルムアルデヒド発散建築材料を使用する内装の仕上げの部分の面積に同表(二)の項に定める数値を乗じて得た面積(居室の内装の仕上げに第二種ホルムアルデヒド発散建築材料及び第三種ホルムアルデヒド発散建築材料を使用するときは、これらの面積の合計)が、当該居室の床面積を超えないこと。

 
住宅等の居室
住宅等の居室以外の居室
換気回数が〇・七以上の機械換気設備を設け、又はこれに相当する換気が確保されるものとして、国土交通大臣が定めた構造方法を用い、若しくは国土交通大臣の認定を受けた居室
その他の居室
換気回数が〇・七以上の機械換気設備を設け、又はこれに相当する換気が確保されるものとして、国土交通大臣が定めた構造方法を用い、若しくは国土交通大臣の認定を受けた居室
換気回数が〇・五以上〇・七未満の機械換気設備を設け、又はこれに相当する換気が確保されるものとして、国土交通大臣が定めた構造方法を用い、若しくは国土交通大臣の認定を受けた居室
その他の居室
(一)
一・二
二・八
〇・八八
一・四
三・〇
(二)
〇・二〇
〇・五〇
〇・一五
〇・二五
〇・五〇
備考
一 この表において、住宅等の居室とは、住宅の居室並びに下宿の宿泊室、寄宿舎の寝室及び家具その他これに類する物品の販売業を営む店舗の売場(常時開放された開口部を通じてこれらと相互に通気が確保される廊下その他の建築物の部分を含む。)をいうものとする。
二 この表において、換気回数とは、次の式によつて計算した数値をいうものとする。
n=V/Ah
(この式において、n、V、A及びhは、それぞれ次の数値を表すものとする。
n 一時間当たりの換気回数
V 機械換気設備の有効換気量(次条第一項第一号ロに規定する方式を用いる機械換気設備で同号ロ(1)から(3)までに掲げる構造とするものにあつては、同号ロ(1)に規定する有効換気換算量)(単位 一時間につき立方メートル)
A 居室の床面積(単位 平方メートル)
h 居室の天井の高さ(単位 メートル))
 問題の選択肢は床面積45㎡のホテルの居室で、内装の仕上げ面積200㎡の全てに第3種ホルムアルデヒド発散建築材料を使用する時は、1時間当たりの換気回数0.5以上の機械換気設備を設ける必要がある。ですが、ホテルの居室で換気階数が0.5以上なら内装仕上げ面積に0.25を乗じて得た面積が居室の床面積を超えない事なので、200㎡×0.25=50㎡>45㎡なので間違いです。

No.5は3の速度圧の低減について

 建築物に近接してその建築物を風の方向に対して有効にさえぎる他の建築物、防風林その他これらに類するものがある場合においては、その方向における速度圧は、前項の規定による数値の1/2まで減らすことができる。

問題の選択肢は1/3となっているので間違いです。

No.6は2の鉄骨造の構造方法について

保有水平耐力計算による安全性を確かめる場合に適用除外できる規定です。

2 法第二十条第一項第二号イの政令で定める技術的基準(建築設備に係る技術的基準を除く。)は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める構造方法を用いることとする。
一 第八十一条第二項第一号イに掲げる構造計算によつて安全性を確かめる場合 この節から第四節の二まで、第五節(第六十七条第一項(同項各号に掲げる措置に係る部分を除く。)及び第六十八条第四項(これらの規定を第七十九条の四において準用する場合を含む。)を除く。)、第六節(第七十三条、第七十七条第二号から第六号まで、第七十七条の二第二項、第七十八条(プレキャスト鉄筋コンクリートで造られたはりで二以上の部材を組み合わせるものの接合部に適用される場合に限る。)及び第七十八条の二第一項第三号(これらの規定を第七十九条の四において準用する場合を含む。)を除く。)、第六節の二、第八十条及び第七節の二(第八十条の二(国土交通大臣が定めた安全上必要な技術的基準のうちその指定する基準に係る部分に限る。)を除く。)の規定に適合する構造方法

上記は施行令第36条第2項第1号です。( )が多すぎて訳がわからなくなりそうですが、黄色のラインを引いた条文は保有水平耐力計算による安全性を確かめる場合は適用しなくていい条文になります。この手の問題は把握していたのですが、実際試験では( )が多すぎて適用除外しても良い条文かどうかわからなくなり時間がかかりました。素直に適用しなくて良い条文だけラインを引いておけば良かったと思いました。答えは選択肢2の施行令第68条第4項の条文です。

 

No.7は2の主要構造部の耐火について

選択肢では物品販売業を営む店舗で3階建て、延べ面積1,000㎡、高さ15mの建築物なので耐火建築物でなければならないのですが、その性能の記述が違うことが書かれているので間違い。

No.8は4の2以上の直通階段の設置について

主要構造部を耐火構造とした地上6階建てのホテルで、6階の宿泊室の床面積が200㎡、6階に避難上有効なバルコニー及び6階から避難階に通ずる直通階段であって屋内の避難階段であるものが設けられているものについては、直通階段を1箇所とすることができるかどうか。

六 前各号に掲げる階以外の階で次のイ又はロに該当するもの イ 六階以上の階でその階に居室を有するもの(第一号から第四号までに掲げる用途に供する階以外の階で、その階の居室の床面積の合計が百平方メートルを超えず、かつ、その階に避難上有効なバルコニー、屋外通路その他これらに類するもの及びその階から避難階又は地上に通ずる直通階段で第百二十三条第二項又は第三項の規定に適合するものが設けられているものを除く。)

上記は施行令第121条第1項第6号です。 ラインの第123条第2項及び第3項はそれぞれ屋外に設ける避難階段と特別避難階段についてです。なので屋内の避難階段では2以上の直通階段の適用除外にはなりません。

No.9以降についてはこちら

 

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