建築基準適合判定資格者検定合格への勉強法

建築基準適合判定資格者の試験を2度落ちて、今回3度目。3度目の正直となるように、勉強のモチベーション確保と頭の整理も兼ねてブログ内で整理します。主にややこしい問題や間違えやすい問題を重点的にまとめています。建築基準適合判定士だけでなく1級建築士の法規の試験にも役立つかも。このブログで書いてある事は、あくまでも建築基準適合判定士試験に向けての内容であり、実務での取扱い等は管轄の特定行政庁や指定検査機関に問合せてください。また、記事内容は最新の情報ではありません。

荷重及び外力の問題その1。積雪荷重についての試験対策。

  今回は積雪荷重の問題についてです。正直めっちゃ簡単でこんなの勉強しなくても覚えれると思っていたら、なんと引っ掛け問題があるみたいです。一回間違えた記憶がありますので、簡単だけどもしっかりチェックしておこうと思います。

 

建築基準法施行令第86条

積雪荷重は、積雪の単位荷重に屋根の水平投影面積及びその地方における垂直積雪量を乗じて計算しなければならない。
2 前項に規定する積雪の単位荷重は、積雪量1cmごとに1㎡につき20N/㎡以上としなければならない。ただし、特定行政庁は、規則で、国土交通大臣が定める基準に基づいて多雪区域を指定し、その区域につきこれと異なる定めをすることができる。
3 第1項に規定する垂直積雪量は、国土交通大臣が定める基準に基づいて特定行政庁が規則で定める数値としなければならない。
4 屋根の積雪荷重は、屋根に雪止めがある場合を除き、その勾配が60度以下の場合においては、その勾配に応じて第1項の積雪荷重に次の式によつて計算した屋根形状係数(特定行政庁が屋根ふき材、雪の性状等を考慮して規則でこれと異なる数値を定めた場合においては、その定めた数値)を乗じた数値とし、その勾配が60度を超える場合においては、零とすることができる。
μb=√cos(1.5β)
この式において、μb及びβは、それぞれ次の数値を表すものとする 。
 μb 屋根形状係数
 β 屋根勾配(単位 度))
5 屋根面における積雪量が不均等となるおそれのある場合においては、その影響を考慮して積雪荷重を計算しなければならない。
6 雪下ろしを行う慣習のある地方においては、その地方における垂直積雪量が1mを超える場合においても、積雪荷重は、雪下ろしの実況に応じて垂直積雪量を1mまで減らして計算することができる。
7 前項の規定により垂直積雪量を減らして積雪荷重を計算した建築物については、その出入口、主要な居室又はその他の見やすい場所に、その軽減の実況その他必要な事項を表示しなければならない。

これが建築基準法施行令第86条の条文です。この中で第4項がよく問題の選択肢に出てきます。

積雪荷重の問題の選択肢の中身は?

よく見る問題は

屋根の積雪荷重は、屋根に雪止めがある場合、屋根の勾配に応じた屋根形状係数による低減を行なってはならない。

簡単ですよね。屋根の勾配が勾配によって、雪が自然に落ちていくものと考えると積雪荷重が低減されるイメージですよね。雪止めがあるって事は雪が落ちずに残ってしまうので屋根形状係数による低減はなしです。1級建築士の試験問題の時からこの選択肢がちょくちょく出てくるような気がします。

積雪荷重の引っ掛け問題とは?

積雪荷重の問題は簡単だ。出てきたらラッキーぐらいにしか思っていませんでした。雪止めがあったらとりあえず低減なしぐらいにしか頭に入っていませんでした。そんな私が間違った問題の選択肢がこちら。

屋根の積雪荷重は、屋根に雪止めがある場合、雪下ろしの実況に応じて垂直積載荷重を減らして計算してはならない。 

この選択肢○か×かわかりますか?答えは×です。これを私は「雪止めあり=何かの低減しない」ぐらいにしか頭に入っていなかったので、この選択肢は○と答えてしまってたのです。違いがわかります?屋根の雪止めがある場合低減できないのは屋根形状係数です。条文で言えば令第86条第4項です。これに対し間違えた雪下ろしの実況に応じてとは同条第6項の規定です。そしてこの第6項の規定には雪止めなんて言葉は一切出てきません。つまり雪下ろしの実況に応じて垂直積雪量を減らす場合に雪止めは関係ないのです。こんな引っ掛け問題が出るとは。でも一度覚えておけば対応できますよね。一度チェックしておきましょう。