建築基準適合判定資格者検定合格への勉強法

建築基準適合判定資格者の試験を2度落ちて、今回3度目。3度目の正直となるように、勉強のモチベーション確保と頭の整理も兼ねてブログ内で整理します。主にややこしい問題や間違えやすい問題を重点的にまとめています。建築基準適合判定士だけでなく1級建築士の法規の試験にも役立つかも。このブログで書いてある事は、あくまでも建築基準適合判定士試験に向けての内容であり、実務での取扱い等は管轄の特定行政庁や指定検査機関に問合せてください。また、記事内容は最新の情報ではありません。

石綿その他の物質の措置(建築基準法第28条の2)石綿以外の物質編

一般構造からで、令和元年度の試験で自分が恐らく間違えてた問題をクローズアップします。読み返すと全然難しい事はなかったですが、何故か間違えてしまいましたので確認していきます。最初に答えをいうとクロルピリホスは居室を有する建築物の場合、居室以外の部屋でも使用したらダメです。ここが一番ややこしいです。

 

建築基準法第28条の2第3号

法第28条の2第1号や2号は基本的に石綿のついての規制ですので、今回省略します。3号には

居室を有する建築物にあっては、前2号に定めるもののほか、石綿等以外の物質でその居室内において衛生上の支障を生ずるおそれがあるものとして政令で定める物質の区分に応じ、建築材料及び換気設備について政令で定める技術的基準に適合すること。

となっています。そして法文上の政令で定める物質というのが、令20条の5で定めています。
令20条の5では

法第28条の2第三号の政令で定める物質は、クロルピリホス及びホルムアルデヒドとする。

 その次の政令で定める技術的基準とは令20条の6で定めています。
令20条の6では

建築材料についてクロルピリホスに関する法第28条の2第3号の政令で定める技術的基準は、次のとおりとする。
一 建築材料にクロルピリホスを添加しないこと。
二 クロルピリホスをあらかじめ添加した建築材料(添加したときから長時間経過していることその他の理由によりクロルピリホスを発散させるおそれがないものとして国土交通大臣が定めたものを除く。)を使用しないこと。

となっています。

石綿とクロルピリホスはダメ。

そもそも簡単なのですが、簡単に言うと、石綿とクロルピリホスは添加してもダメだし、あらかじめ添加してある材料もダメという事です。じゃーなぜ石綿とクロルピリホスと同じ条文になっていないのか?という疑問です。この差は居室を有する建築物かどうかという事です。クロルピリホスは居室を有する建築物に対して規制されるわけです。もう一つ出てくる物質のホルムアルデヒドも居室を有する建築物に対して規制があるのですが、ちょっとややこしく令第20条の7に技術的基準が載っています。ホルムアルデヒドを発散させる量により規制が変わりますので、別の機会に記事にします。 

どのような問題か?

令和元年度の選択肢として出された内容としては居室を有する建築物で居室以外の部分でクロルピリホスを使用したらダメ。間違ってるかどうか。正直条文には居室以外の部屋にどうのこうのとは書かれていません。あくまでも居室を有するかどうかしか書かれていません。なので居室を有する建築物の場合、居室以外の部屋でも使用したらダメという事になります。

参考までにこの時の選択肢として悩んで間違えた石綿を使用している既存不適格建築物の増築を行う場合の、増築に係る部分以外の部分について、石綿を添加した建築材料を被覆する等の措置が必要かどうか。答えは必要です。令第137条の4の3にかかれています。なので法令集の法第28条の2第1号の空いたスペースにでも令第137条の4の3と記入しておく事をお勧めします。既存不適格についてはこちらを参考にしてください。

 

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